高精度コロの指定ランク品を供給し、お客様の層別工程を削減

  • 製作事例

製品紹介 | 高精度コロとは

コロはベアリングを構成する中核部品であり、回転精度や耐久性に直結する重要な要素です。

その中でも高精度コロは、外径精度・真円度・表面粗さなどにおいて厳しい管理が求められる部品で、ユニット全体の寿命や性能を左右するため、最適な加工方法の選定と品質の管理が重要となります。

組み立て時の厳しい寸法管理を実現するため、寸法精度のランク品での管理を求められることも少なくありません。

 

本記事では、当社の技術力により実現する高精度コロの製作事例を紹介します。

製作の経緯|ランク管理による品質確保

高精度コロ

お客様から「複数ランクに分かれている寸法のバラつきを最小限に抑えたい」とのご要望をいただきました。

組付け状態での厳しい寸法管理を行うため、構造部品であるコロのランク品での管理を行っていました。

しかし、製造時の寸法管理が難しく、想定よりも複数のランクでコロを製造してしまっているという課題を抱えておりました。

その結果、ベアリング組立時にコロをランク別に仕分けする層別工程に多くの手間が取られていました。

三和ニードル・ベアリングは高精度加工を得意としており、今回お客様が抱える課題も解決できると考え、検討をスタートしました。

 

製品の課題

ご依頼いただいた高精度コロの生産において、大きな課題としては主に2点が考えられました。

  • 外径寸法の極めて狭い許容差
  • 真円度・円筒度の維持

また、上記2点の課題に加えて、生産数量も多く、求められる精度に対する品質の管理が重要視されました。

 

一方で、ベアリング組み立て工程においても、2点の課題が考えられました。

  • 工程数の増加
  • 人的リソースの負担

上記の課題は、解消することでユニット全体のコスト最適化に繋がるため、お客様が解決したい重要事項でした。

 

課題解決のポイント

三和ニードル・ベアリングでは、長年培った超精密研削技術と品質保証体制を組み合わせ、指定ランクのみを供給できる体制を構築しました。

高精度品の安定した生産を実現できることは三和ニードル・ベアリングの大きな強みの1つであり、「100万本に1本のNGも許さない」という強い使命感のもと、徹底した品質管理体制を構築しています。

これにより以下の効果があり、お客様からの評価を得ることに繋がっています。

  • お客様の層別工程を不要化
  • 工程数削減による組み立て工数の削減
  • 在庫管理体制の改善

 

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三和技術者の声

「お客様の工程削減につながる取り組みは、単に精度を高めるだけではなく“安定して同じ品質を供給し続ける仕組み”を作ることがポイントでした。現場と技術開発が協力し、工法設計・品質保証を見直すことで実現できました。」(技術部 /担当者コメント)

三和ニードル・ベアリングでは、お客様のご要望に応じて柔軟に生産体制の検討・構築を行います。

専門のエンジニアが対応することで、社内一貫生産を軸にお客様のニーズに最適な製造方法を実現します。

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今後の展望・技術展開

今回の“ランク管理による生産”は、コロだけでなくその他様々な精密部品にも応用可能です。

三和ニードル・ベアリングは、今後もお客様の困りごとに対して提案を行い、設計者が抱えるものづくりのジレンマの解決に貢献していきます。

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